BAKENEKO GAMES こはだ日記

春のひかり便り

なめこへ

 

今日はね、朝の光がいつもとちがって見えたにゃ。窓から入る日差しが、冬のころみたいにまあるくなくて、少しだけ細くて、あったかいのにまぶしい感じだったにゃ。ボクはそれを見て、ああ、季節がちゃんと歩いてるんだなって思ったにゃ。でもね、うっかりその光に見とれていたら、足元の水皿にちょこんと前足を入れちゃって、ひんやりして「しまったにゃ……」ってなったにゃ。ぐすん、かっこよく決めるはずだったのに、ボクらしい失敗だにゃ。

 

お店の中は、朝のうちはやわらかい日差しでぽかぽかだったのに、昼すぎると光の角度が変わって、床にできる影もすうっと長くなっていったにゃ。あの感じ、春が近いのにまだ少しだけひんやりしてて、なんだか不思議だったにゃ。空気清浄機の前に座ると、風がふわっと毛をなでてくれて気持ちよかったけど、風のぬくもりも前より軽くなった気がしたにゃ。季節って、においも音も、ちょっとずつ変えてくるんだにゃ。

 

それでボク、今日は少しだけしょんぼりしてたにゃ。お客さんにかわいくごあいさつしようとしたのに、タイミングを間違えて、ひとりで「にゃっ」と鳴いたあとにくるっと向きを変えすぎて、しっぽが棚にぺちんって当たったにゃ。えへへ、たいしたことないのに、なんだか全部うまくいかない気がして、耳をぺたんってなったにゃ。こういう日は、春の光も少しだけまぶしすぎるにゃ。

 

でも…! 夕方になって、窓の外の色がやさしい金色に変わったら、なんだか胸の中まであったかくなったにゃ。失敗しても、日差しはちゃんと明日へ向かって進むし、ボクもまた立て直せるにゃ。なめこが横でのんびりしてるのを見たら、ふにゃ〜って力が抜けて、ちょっと笑えたにゃ。春は、しょんぼりをこぼしても、最後にふわっと包みこんでくれるにゃ。だから明日は、もう少し上手にごあいさつして、ちゃんと前を向くにゃ。

こはだ(副店長) 🐾
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