流れるお水の手紙
カフェのお客さんへ
今日はしとしとしない、やわらかな火曜日だったにゃ。窓の外の空気は少しひんやりしてたけど、店の中は静かで、毛布みたいにあったかかったにゃ。ボクはひなたの端っこで、しっぽをゆらゆら しながら、のんびり一日を見ていたにゃ。こういう日は、あわてず、ゆっくり、おいしいもののことを考えるのがいちばん楽しいにゃ。
きょうのレビューは、お水にゃ。ボクはね、じっと止まったお水より、ちょろちょろ流れるお水のほうが好きにゃ。見てるだけで、なんだか新鮮そうで、ひんやりしてて、すぐ飲みたくなるにゃ。お皿の水はもちろん飲めるけど、流れていると「わぁ、おいしそう!」って気持ちがふくらむんだにゃ。味はないはずなのに、なぜかやさしい甘さまである気がするから不思議にゃ。
ボクが思うに、流れるお水は五つ星のうち四つ半にゃ。残りの半分は、たまにおひげにぴしゃっとつくからにゃ。そこはちょっとだけびっくりするにゃ。けれど、ちいさな音を立てながら流れる感じが、耳にもごちそうみたいで好きにゃ。ごくごく飲むたび、からだの中まですーっと整うみたいで、まったり気分がさらに深くなるにゃ。
店長がそばを通ったとき、ボクは空気の流れを追いかけるみたいに、顔を上げたにゃ。お水のことを考えていたら、なんだかのども気持ちも落ち着いて、午後の時間がやさしく伸びていったにゃ。もしキミも疲れたら、静かな場所でひとくちお水を飲んでみてにゃ。流れるお水は、つるんとして、すっきりして、春の午後にぴったりの味がするにゃ。えへへ、こんどボクといっしょに、おいしい水さがしでもしたいにゃ。
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