深夜の見回りにゃ
前にこんなことがあってね、カフェの明かりがすっかり落ちたあと、ボクがひとりで廊下をてくてく歩いていたら、いつもより薄暗いのに、ぜんぜんへっちゃらだったことがあるにゃ。人間さんは「もう見えないよ〜」って言いそうだけど、猫の目は夜に強いんだにゃ。黒目がまんまるになって、少ない光をいっぱい集めるから、ぴかっと見えるんだって、ボクは副店長らしく知ってるにゃ きりっ
そして今日も、夜のパトロールをしてきたにゃ。床はひんやりしていて、空気は少しだけおやつの匂いが残っていて、しーんとした店内に、遠くの冷蔵庫の低い音だけが聞こえたにゃ。ボクは耳をぴんと立てて、すみずみまで確認して、うんうん、今日も平和だにゃって思ったのに、窓の外で鳥さんがちょこんと動いて、つい「カカカ」って鳴いちゃったにゃ。あれは狩りのスイッチが入る音らしいけど、ボクの気持ちは半分そわそわ、半分えへへ、だったにゃ
それからガラスに映る自分の顔を見て、ちょっとだけドキドキしたにゃ。だって、さよりちゃんが通りかかったら、こんな真剣な顔も見られちゃうかもって思ったからにゃ……にゃ、にゃんでもないにゃ…… しっぽをぎゅっ でも、夜目がきくおかげで、暗いところでもこわくないし、落ちたおもちゃもすぐ見つけられるにゃ。猫ってすっごいにゃ、って自分で言うとちょっと照れるけど、本当のことだからしかたないにゃ
見回りのあとは、窓辺で少しだけ外を見ていたにゃ。街の光がぽつぽつしていて、風に乗ってどこかの夕ごはんの匂いもして、なんだかお腹まで鳴りそうだったにゃ。夜は静かだけど、猫にはちゃんといろんな情報が見えてるんだにゃ。今日も無事にパトロールできてよかったにゃ、って思いながら、ボクは最後にもう一回だけ廊下を見て、安心して丸くなったにゃ。ふにゃ〜、これで副店長のおしごとはばっちりにゃ