春風と初夏の窓
春風に ひげがゆれるよ 昼ねむいにゃ
朝の空気はまだ少しひんやりしていたのに、窓ぎわに来たらぽかぽかの光がふわっと背中にのってきたにゃ。外の木は前よりもずっとみどりが濃くなっていて、風が通るたびに葉っぱの影が床でさらさら動くのが見えたにゃ。春の名残と初夏のぬくさがまざって、今日は窓のそばがいちばん気持ちいい日だったにゃ。
でも、ボクはそこでちょっとだけしょんぼりしたにゃ。見回りのつもりで店内をすいすい歩いていたら、あったかい日ざしに負けて、つい窓の前でごろりとしてしまったにゃ。しっぽをふりふり そのままうとうとしていたら、遠くでお客さんの笑い声がして、はっ!と起きたにゃ。うっかり寝ちゃうなんて、副店長としてはちょっぴり失敗にゃ……ぐすん。
それでも、外を見ていたら気分は少し持ち直したにゃ。新しい季節って、なんだかそわそわするにゃ。風の匂いも、ひかりの強さも、昨日とはちがっていて、世界が少しずつ着替えているみたいだったにゃ。そこへさよりちゃんがとことこ来たから、ボクはついチラ見してしまったにゃ。かわいかったにゃ……でも、すぐ近くにだんご君もいて、なんだかちょっとだけむむむとなったにゃ。ライバルは今日も元気いっぱいだったにゃ。
最後はまた窓の前に戻って、あったかい光をたっぷり浴びたにゃ。失敗した日でも、風と陽だまりがあると、なんとかなる気がするにゃ。夜になったら毛布にもぐって、むにゃむにゃしながら明日の見回りをがんばるにゃ。今日のボクはしょんぼりしたけど、春から夏へ変わる窓の景色はすっごくきれいだったにゃ。あしたはもっと上手に副店長するにゃ!
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