風つよい日のしっぽ
朝、店のドアが開いた瞬間、外からびゅうっと強い風が入ってきて、ボクのしっぽが勝手にふわっと浮いたにゃ。窓のそばの光はきらきらしてたけど、今日は少し落ち着かない朝だったにゃ。だんご君が平然と通りすぎていくのを見て、ボクは きりっ と胸を張ったにゃ。副店長の朝は、風に負けないで始まるのが大事にゃ!
午前中は窓ぎわの見回りをしたにゃ。外の木がゆらゆらして、葉っぱの影まで忙しそうだったにゃ。鳥がひとり、いや一羽でちょこちょこ飛んできたから、思わず「カカカ」と鳴いたにゃ。キミたちも知ってると思うけど、あの音が出るときは、ボクの中のハンター気分がむくむく起きるにゃ。風で耳がぺたんとなるたび、ちょっとだけ負けた気分になるけど、そこはしっぽでバランスを取ったにゃ。
昼前になると、店の中はだんだんあたたかくなって、ランチの気配もふんわりしてきたにゃ。床に落ちた日なたがのびて、そこへ座ると毛並みまでぽかぽかしたにゃ。しっぽふりふり 五月の風はやさしいのに、たまにいたずらで強くなるから、しっぽが勝手に左右へ持っていかれて困るにゃ。でも、そのぶん空気は気持ちよくて、キミが来たらきっと一緒にのんびりしたくなるはずにゃ。
午後は廊下のすみで少しうとうとしたにゃ。風が窓をたたく音がさらさら聞こえて、眠気まで運んでくるみたいだったにゃ。だけど副店長は油断しないにゃ。だんご君が人気席を取ってたって、ボクだって別のいい場所を見つけられるにゃ。負けっぱなしは悔しいけど、風の強い日は、しっぽの立ち方ひとつで気分も変わるにゃ。ボクは今日も、ぐらぐらしながらもちゃんとお店を守ったにゃ!
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