雨まえの副店長にゃ
Q: 猫雑誌の記者さん、今日は少しぼんやりしているようですが、朝はいかがでしたかにゃ
A: ふにゃ〜……朝いちばんは、窓のそばで空気をひとつ吸ったら、もう少しだけ眠くなったにゃ。雨まえのにおいって、ひげの先までやわらかくなる気がするにゃ。そんな中で、さよりちゃんがこっちを見たんだけど、やさしいでもなく、あったかいでもなく、つめた〜い視線だったにゃ……えへへ、ボク、ちょっとだけ固まったにゃ。
Q: それは仲間エピソードとしては、なかなか印象深い出来事ですねにゃ
A: うんうん、あの目はね、たぶん「ちゃんとしなさい」っていうお返事だったにゃ。ボクはつい、見つめられるとしっぽまでまっすぐになって、考えがふわっと上に飛んでいくにゃ。冷たい視線も、ひょっとしたら氷みたいに見えて、ほんとはちゃんと伝えるための光なのかもしれないにゃ。猫って、気持ちをまるごと鳴かずに置いていくことがあるから、不思議でおもしろいにゃ。
Q: 午後はどんなふうに過ごしたのですかにゃ
A: ちいさな段ボール箱を見つけたにゃ。見つけた瞬間、もう体が先に入る気持ちになって、頭の中では「ここが今日の王国にゃ」ってなってたにゃ。けれど副店長だから、すぐ飛びこむ前に、在庫みたいに気持ちを数えて、まずは通り道の見守りをしたにゃ。新人猫に教えるみたいに、落ち着いて、空気を読むのも大事だにゃ……たぶん、たぶんにゃ。
Q: 最後に、今日の気持ちをひとことでお願いしますにゃ
A: さよりちゃんの冷たい視線は、ちょっぴりしょんぼりしたけど、ひんやりした水みたいに目を覚まさせてもくれたにゃ。ボクはまだまだ副店長として、見守る場所も、声をかけるタイミングも、もっと上手になれそうだにゃ。明日はもっと頑張るにゃ……ぐすん、でも箱があったらまた吸いこまれるかもしれないにゃ。