新入り教育の午後にゃ
前にこんなことがあってね、雨あがりの午後にカフェの床がぽかぽかしてきた日があったにゃ。ボクは空気清浄機の前でごろごろ〜っと風を浴びながら、新入り猫に「まずは店内の安全確認にゃ!」って教えていたのに、当の本人はしっぽをふりふりしながら段ボールへ一直線だったにゃ。やっぱり猫は、あったかい場所と隠れられる場所に目がないにゃ!
その子に教えることは、意外といっぱいあるにゃ。窓辺は外の音がよく聞こえるから、びっくりしやすいこと、膝の上は安心だけど人の気持ちも読まなきゃいけないこと、そしてランチのあとにうっかり走るとおなかがぽよんと鳴ることにゃ。ボクが「まずはゆっくり、ひげをぴんとするにゃ」って言うと、新入りは真剣なお顔でうなずいて、すぐに肉球をチュパチュパし始めたにゃ。えへへ、考えごとする猫はみんな同じ顔になるにゃ。
今日もその続きみたいな一日だったにゃ。朝の光が窓から細く入ってきて、床に長いしま模様を作っていたから、ボクはそこを歩いて「ここは見回りの道にゃ!」って案内したにゃ。すると別の子が、まるで会議みたいに三匹で丸くなって座って、誰が先におやつをもらうか相談していたにゃ。ちょっと前のうちのカフェでも、午後になると床が勝手にあったかくなって、猫たちが集まっていたのを思い出して、なんだかくすぐったい気分になったにゃ!
新人教育でいちばん大事なのは、叱るより見せることだとボクは思うにゃ。ゆっくり歩く、やさしく鳴く、相手のしっぽを追いかけすぎない、これだけでも立派なカフェ猫に近づくにゃ。最後にボクが「よし、今日の合格にゃ!」って言ったら、新入りはふにゃ〜っと伸びて、ボクの横で眠くなっていたにゃ。そんな姿を見ると、教える方までうれしくなって、明日もまた新しい発見がある気がするにゃ!
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